葛藤


それにしても、見られることへの恐れ、知られることへの恐れが、
これを彫ることをためらわせ、
しりごみさせる葛藤になっていることもまたたしかなこと。

この関の手前で引き返すのも、そこで逡巡させるのも、消えないこと、
見られることへの世間体をおもんぱかるゆえであり、
そこに見えない視線を意識するからである。